【タンクローリー】必要な資格や容量、構造から運転手の給料など一挙解説!

タンクローリーと聞くと、ガソリンを運んでいる車両?とイメージされる方が多いのではないでしょうか?

実際タンクローリーはガソリンを運んでいますが、運搬物はそれだけではありません。

また、タンクローリー運転手の仕事内容や給料・収入についてもあまりよくわからないということがあるのではないでしょうか?

今回はそんなタンクローリーやその運転手について徹底的に解説していきたいと思います!

そもそもタンクローリーとは?

まずそもそもタンクローリーとはどのような車両のことを指すのでしょうか?

タンクローリーの定義は、気体・液体・個体を運ぶための貨物自動車・特種用途自動車のことです。

通常のトラックで運ぶものは形があるものですが、形のないものは運ぶことが難しいです。そこで、タンクローリーが活躍してくるのです。

また、タンクとは「貯める」ことを意味し、またローリーとはイギリス英語でトラックのことを指します。

余談ですが、消防法ではタンクローリーは「移動タンク貯蔵所」とされています。

タンクローリーのタンクは、主に楕円の円柱の形をしています。

というのもこのような形状をしていると、車両の重心が低くなりバランスがとりやすくなるからです。これにより、横転や事故の確率が下がってきます。

タンクローリーの種類

タンクローリーと言っても、その種類はさまざまです。ざっくりと分けて3種類ありますので、ひとつずつ見ていきましょう。

粉粒体運搬車ローリー

最初に見ていくのは、この粉粒体運搬車ローリーです。荷台の構造や荷役の方法から由来して「エア車」「ホッパー車」と、運搬物から「バルク車」などとも呼ばれます。

粉ものや細かいものといった「粉粒」という名の通り、運搬物はバラセメント・飼料・食料品などがあります。もっと具体的には、ペレット、砂糖や小麦のような非危険物が挙げられます。

このローリーの仕組みとしては、まずタンクの上から運搬物を入れます。

入れたら次に、タンクの下から空気を入れて「粉粒体」と混ぜ合わせます。

その後別の穴をあけると、タンク内のものが空気と一緒に出ていく仕組みとなっています。

また粉粒体運搬車ローリーの種類は以下のようなものがあります。

  • エアスライド式
  • ダンプ併用式
  • セミトレーラー
  • 飼料運搬車
  • エアレーションブロー法

危険物ローリー

続いて危険物ローリーですが、その名の通り「危険物」を運搬します。ここでいう危険物とは、石油や劇薬などの消防法における危険物を指します。

具体的には、貯蔵や運搬をしているときの爆発や火災などにより危険になる場合がイメージされています。

高圧ガスタンクローリー

最後に高圧ガスタンクローリーです。液化天然ガス、液化石油ガスといった危険ですが社会や産業に不可欠な高圧ガスを運搬します。

高圧ガスのその他の運搬手段としては、高圧ガスの容器を車両に載せるか、人力などがあります。

また、先ほどタンクローリーの形状は楕円と説明しましたが、この高圧ガスのタンクだけはきれいな円です。これは、内部の圧力を均等にしなければいけないからです。

タンクローリーのサイズ

タンクローリーは運搬物だけではなく、サイズによっても大・中・小と種類分けができます。

小型タンクローリー

小型タンクローリーですが、車両のサイズは2t~3tほどとなっています。軽トラもこの小型に分類されます。

小型なのであまり多くはなく、容量は2kl~2.5klくらいが相場となっています。

容量が少ないからといって、小型タンクローリーは短所しかない訳ではありません。

小型であるが故の動きやすさを生かして、ガソリンスタンドや住宅街などの狭い道に灯油や軽油を運搬していきます。

小型タンクローリーの主なメーカーは以下のようになっています。

  • 三菱ふそう『キャンター』
  • いすゞ『エルフ』
  • 日野『デュトロ』

中型タンクローリー

中型タンクローリーは、3t~4tほどの車両を指します。容量はかなり幅があり、3kl~8klほどとなっています。

活躍している現場としては、重油や軽油といったものが求められる建設現場や食品油の運搬が必要な飲食店。さらには、先ほど紹介した中型の粉粒体タンクローリーとして小麦粉などを工場へ配送したりもします。

中型タンクローリーの主なメーカーは以下のようになっています。

  • 三菱ふそう『ファイター』
  • いすゞ『フォワード』
  • 日野『レンジャー』

大型タンクローリー

一般的な日常生活で一番目にすることが多いのがこの大型タンクローリーでしょう。

4t~10tの車両はほとんど大型と分類されます。このサイズになってくると、タンクの所がヘッドの部分と別々になることもあり、そのときは必要な免許が変わってきます。

容量は6kl~20klとなっていて、小型と比べるとかなり多くのものを運べます。

用途としては、ガソリンスタンドからガソリンスタンドへの運搬が一番わかりやすいでしょう。

大型タンクローリーの主なメーカーは以下のようになっています。

  • 三菱ふそう『スーパーグレート』
  • いすゞ『ギガ』
  • 日野『プロフィア』

その他のタンクローリー

大型というくらいだから、これ以上大きなサイズはないんじゃないの?と思うかもしれませんが、実は大型より大きなサイズのタンクローリーやちょっと変わった車両もあるのです。

特殊タンクローリー

特殊タンクローリーは、容量の幅としては12kl~20klが一般的となっていて、本当にさまざまな用途があります。

例を一挙に紹介すると、

  • 保温タンクローリー
  • ステンレス製タンクローリ
  • アスファルトローリ
  • 飲料用給水車
  • 小型動力ポンプ付水そう車

などがあります。

タンクセミトレーラー

タンクセミトレーラーは、大型よりサイズの大きい車両で、その容量はほとんどが20klを超えています。種類としては、20kl・24kl・28kl・30klがあります。

運搬量や安全性の両方を保つために、タンクの形を工夫をしたりして重心を低くしています。

LNGタンクセミトレーラー

LNGとは、Liquefied Natural Gasの略で液化天然ガスのことです。

LNGは、火力発電所の燃料や都市のガスとして使われていて、サイズは15tの大きさとなっています。

タンクローリーの構造

タンクローリーの構造は、大きく内部と外部に分かれます。片側ずつ見ていきましょう。

内部構造

内部の構造ですが、いくつかの部屋に仕切られています。その理由としては、横に長いタンクの中では液体が大きく動くことがあり運転が難しくなってしまいやすくなるからです。

ちなみにひとつの部屋の容量は、4kl以下となっていて、部屋全部を足し合わせて30kl以下でなければいけません。

こういった運転の問題だけではなく、仕切っていると作業がしやすいという利点もあります。

仕切

仕切板は、このように部屋と部屋とを区切る役割を果たすものです。

この仕切板によって、ガソリンや灯油など種類の違うものを一台のタンクローリーに載せる「混載」ができます。

防波

さらにひとつひとつの部屋の中にも、2kl以上の場合や危険物を運ぶ場合に、液体の揺れを防ぐために防波板が設置されています。

外部構造

一方の外部構造も見ていきましょう。

防護枠

この防護枠は、タンクの上から出し入れするとき漏れてしまった液体が外に溢れないようにするためのものです。

注入口(マンホール)

タンクの上には液体を入れるためのマンホールとも呼ばれる注入口があります。

このマンホールには、検尺(棒)、安全弁もありますので紹介していきます。

安全弁

タンクの内部圧力が高くなったときに、弁が開くことで空気を外に逃がして圧力を調整します。

検尺棒

この検尺棒は、マンホールの中心にあり、長い棒状のもので、タンクの中の液量を測ることが可能となっています。

側面枠

車両が横転したとしても、タンクが逆向きになったとしても、タンクの内部が逆流しないようにするために活躍するのがこの側面枠です。

底弁(排出口)・ハンドル

タンクの下の方には、内部に入っている液体を排出するための底弁というものがあります。

この底弁を開けたり閉めたりするためのハンドルがあるのですが、このハンドルの位置は下ではなく上にあります。

ランニングボード

底弁の開け閉めをおこなうときに、タンクの上にはランニングボードという事故防止や効率向上のためのものが設置されています。

混載看板

先ほど仕切版のところで少し説明した「混載」ですが、これをおこなうときには混載看板というものを車両の後ろに付けて、どの部屋にどのような液体が入っているかがわかるようにしなくてはいけません。

タンクローリー運転手の仕事内容

ここまでタンクローリーの車両にスポットを当てて解説をしてきましたが、その特異さから「タンクローリーの仕事はちょっと難しいのかな?」と思うかもしれませんが、実はそこまで変わったものではありません。

一般的なトラック運転手とは基本的には変わりません。

まず液体など運搬物を車両に積んでから、指定された場所まで配送します。次に中身を降ろしてまた荷物を積みに帰って、、、

といった作業を数回繰り返すというものです。

ただ他のトラック運転手と違うのは、危険物など運搬するものによって求められてくる資格が出てくるということです。

タンクローリー運転手のメリット

ここでタンクローリー運転手で働いていくメリットについて紹介していきたいと思います。

肉体的につらくない

他のトラック運転手は、荷物の積み込みや積み下ろしがあったりします。この荷役作業は、肉体的につらいと感じる人も多いそうです。

一方でタンクローリーの運転手は、このような手でおこなう荷積み・荷下ろしはないので、その他のトラックドライバーと比べると身体的に楽であると言えます。

長距離の配送が少ない

一般的なトラック運転手の場合、長距離配送をしなければいけないときもあります。

しかし、タンクローリーではその荷物の都合上長距離での配送が少なく、当日に帰れるような距離での配送がほとんどなので、ライフワークバランスを取りやすい傾向にあります。

人間関係で困ることが少ない

タンクローリー運転手は、他のトラック運転手よりも人とのコミュニケーションが少ないです。

というのも、タンクローリーの1日の配送件数はたいていが2~3件となっているので、その分配送の際に人と関わる回数が減るからです。

他人と関わる回数が減れば、それにともなって嫌いな人間関係にわざわざ対応しなければいけないということもなくなりやすいです。

タンクローリー運転手に向いてる人

注意力がある

タンクローリーは車体が大きいので、万が一事故を起こしてしまった時には、その分被害が大きくなってしまう可能性が高いです。

最悪の場合、人の命にかかわる場合も決してないわけではありません。

なので、運転や周りに十分に気を配ることができて、集中力が保てるとタンクローリー運転手に向いてると言えるでしょう。

ガッツリ稼ぎたい

後ほど詳しく解説していきますが、タンクローリー運転手の収入は他の運転手より比較的高くなっています。

というのもまず、タンクローリーを扱うためにはいくつかの資格が必要となってくるということがあります。

資格が必須ということは、その分仕事に高度なスキルが求められてくるということなので給料が上がってくるということになります。

肉体的に負担をかけたくない

タンクローリー運転手としてやっていくうえで、通常のトラック運転手では見られる運搬物の手積み・手降ろしはありません。

人力ではなく、機械で荷物の移動をおこなうので、肉体的な負担が少なくなっています。

さらに先ほども紹介しましたが、配送の範囲が近距離となっているので、そこも身体的につらくない点のひとつとなっています。

運転に関してベテラン

タンクローリー運転手は、運転が上手い・運転の経験値が高いと向いていると言えるでしょう。

通常のトラックのものとは違い、タンククローリーの運搬物は、危険物や高圧ガスなどなので、事故が起きてしまうと大惨事になる可能性があります。

なので、ドライバー経験が豊富だと事故の確率を下げられるので向いてると言えます。

誠実さがある

何度も言いますが、タンクローリーの事故は大事故になりやすいので決して起こしてはいけません。

というのも事故を起こしてしまうと、致命的なケガにつながったり、会社の評判の悪化につながったりとさまざまな悪影響が考えられます。

ふと気を緩めてしまったときに事故は起こりやすいので、「絶対に事故を起こさないぞ」という誠実な気持ちがある人はタンクローリー運転手に向いているでしょう。

タンクローリー運転手の収入

続いて気になるタンクローリー運転手の収入について紹介していきます。

タンクローリーの全体の平均収入はおよそ450万円ほどとなっています。普通のトラックでは運べないものを運搬するので、その分給料は高くなっています。

年収の幅は、およそ250~720万円となっています。年収が低い傾向にあるのは、運搬のリスクがちいさい粉粒体運搬車で、運搬のリスクが高い危険物などを運ぶ場合には年収が高くなってきます。

タンクローリーの種類別給料

先ほどは全体の様子を見ましたが、今度はタンクローリーの種類ごとに年収・収入について見ていきましょう。

燃料・石油系

最初に紹介するのは、この燃焼・石油系のタンクローリーです。

ガソリンなどを運ぶには、危険物の資格が必要となってくるので年収は基本的に400~500万円ほどとなっています。

一部ですが、効率よく働いていくなどしていけば年収600万円を超えていくことも可能となっています。

LPガス系

続いてLPガス系のタンクローリーについてです。そもそもLPガスとは、Liquefied Petroleum Gasの略称で「液化石油ガス」のことです。

このLPガスは気体なので、高圧ガスを運搬することになります。高圧ガスの運搬にも必要な資格があるので、年収は350~550万円ほどとなっています。

ケミカル系

次に紹介するのはケミカル系です。このケミカル系はタンクローリーの種類の中で一番収入が恵まれているとされています。

ケミカルとは科学品のことで、劇薬などの危険物といったものを運搬していきます。

運搬物や車両の容量にもよりますが、年収はおおよそ500~600万円ほどとなっています。

粉粒体系

最後に紹介するのは、粉粒体系のタンクローリーです。運ぶものは小麦粉や肥料などとなっています。

このように運搬物は、今までのような危険物ではないので、必要となる資格がないことがほとんどです。

なのでその分給料が安くなる傾向があり、年収250~500万円ほどとなっています。

収入・年収を上げていくには

資格を取得する

タンクローリー運転手が給料を上げていく方法のひとつに、資格を取得することがあります。

タンクローリーを扱うには、大型・牽引・危険物取扱などの免許や資格が求められる場合が多いです。もちろんこれらの免許・資格がなくてもタンクローリーを運転できる場合もあります。

しかし、当たり前ですが資格や免許があった方が収入が高いので、できるかぎりは免許や資格を取得しておくことをおすすめします。

経験値を上げる

タンクローリー運転手としての経験値を貯めていくことで、給料が上がっていきます。

これは、経験値が上がっていくことで事故を起こさないようになり、無事故手当がもらえたりするからです。

さらには、長い間タンクローリー運転手をやっていくと道に明るくなったりして、効率よく配送が可能となるからです。

ホワイトな会社で働く

タンクローリー運転手の収入は、会社の状況によっても変わってきます。

会社によって、売り上げのうちドライバーにわたす分の割合が異なってきます。ブラックな会社ほどこの割合が小さくなり、ホワイトな会社ほどこの割合が大きくなります。

「自分の資格や状況ではこの会社しか選べない」というようにならないためにも、資格・免許は早め早めに取っておきましょう。

タンクローリーに必要な資格・免許

最後にタンクローリー運転手をやっていくうえで必要となってくる免許や資格について解説していきます。

大型免許

タンクローリーは、基本的に大型車として分類されます。

なのでこの車両を扱うためには最低限「大型免許」を持っている必要があります。

ただ、免許の取得時期や車両のサイズによっては、大型免許でなくともタンクローリーが扱える場合があるので、応募を希望している会社に確認をしてみましょう。

その一つの基準として、平成19年6月よりも前に普通免許を取得しているかどうかです。

その時期に普通免許を取得していれば、現在の中型タンクローリーを扱うことができます。

牽引免許

タンクローリーの中には「牽引免許」が求められる場合があります。

このようなタンクローリーの特徴は、トラックのヘッド部分とトレーラー部分とが別々になっていることです。

この形式のタンクローリーは、容量が多いのでその分通常のタンクローリーよりも収入が高い傾向にあります。

危険物取扱乙種第4類

この「危険物取扱乙種第4類」は、ガソリン・灯油・軽油といったものを運搬するために必要な資格です。

この資格は必ずしもドライバーが持っていなければならない訳ではなく、この資格を所持している人がタンクローリーに同乗していても問題ありません。

毒物劇物取扱責任者

危険物乙4の他にも、「毒物劇物取扱責任者」の資格もあります。

この資格は、水銀やニコチンなどの毒物、硝酸や過酸化水素、アンモニアといった劇物を運搬するときに必要となってくる資格です。

この資格も、ドライバーが必ずしも所持していなければいけない訳ではなく、同乗者が所持していればよいものとなります。

高圧ガス移動監視者

液化ガスなどの高圧ガスの運搬については、「高圧ガス移動監視者」の資格が必要です。

国家資格であるので、所持していれば、ガスやエネルギー業界への転職のときさまざまなところで活躍します。

まとめ

今回は、タンクローリーについて解説してきました。

タンクローリーとはそもそもどのようなものなのかというところから始まり、種類やサイズ、容量、構造について見ました。

そこから、仕事内容やメリット、収入や必要な資格まで、タンクローリーに関する様々なことを解説してきました。

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